
京都:伏見、兵庫:灘と並ぶ酒処が、広島の西条。酒蔵の並ぶまちを、山陽本線西条駅を起点に、ゆっくりと1日かけて楽しんでみませんか?
周辺市町村と合併して東広島市となった西条は、広島大学のメインキャンパスがあるため、新しい施設も多く、若さや勢いを感じる町です。それでいて、伝統ある酒蔵が駅前から徒歩圏内に並んでいることもあって、新旧が交わる不思議な空気感を持っています。

JR山陽本線西条駅を出て、右側に1つ左側に6つ、合わせて7つの酒蔵が並ぶ「西条酒蔵通り」。大きな蔵を持つ外観が次々と現れる様子を眺めたり撮影するだけでなく、せっかくなら見学や試飲も楽しみたいところ。そう考えると、やはりJRで出かけるのが安心ですね。西条駅から一番西側まで歩き、そこから東に向かって進むルートで紹介していきましょう。
西条酒蔵通りで1番西にある「山陽鶴酒造」、こちらには「割烹しんすけ」が併設されています。酒蔵めぐりの起点として、ランチを楽しむことができますよ。事前予約で日本酒を使った「美酒(びしょ)鍋」を食べることもできます。美味しい日本酒を使うからこその西条の郷土料理、この機会に味わってみませんか?
酒蔵通りを東に向かい、駅前の通りを超えると右手に現れる「白牡丹酒造」。こちらは、かつて夏目漱石など文化人にも好まれた酒造です。「天保蔵」では、酒造りの道具などを展示しており、あの版画家・棟方志功の作品も観ることができます。また「冥加の井水」という仕込み水にも使われる水を飲むこともできます。
白牡丹酒造の向かいにあるのが「西條鶴酒造」です。レトロモダンなステンドグラスの扉が素敵な直売所では、名水「天保井水」を使って仕込んだ日本酒だけでなく、純米大吟醸入りジェラートのように、スイーツとして日本酒を楽しめる商品も販売しています。
酒蔵通り沿いに更に東へ進むと現れるのが「亀齢(きれい)酒造」。併設の「万年亀舎(まねきや)」では、日本酒の試飲だけでなく、お酒を練り込んだうどんや酒粕を練り込んだ石鹸などのオリジナルグッズも販売されています。日本酒を飲むのが苦手な方にも楽しんでほしいという気持ちが伝わりますね。
酒蔵通りから一本入ったところにあるのが「賀茂鶴酒造」。一号蔵を改装した直営店では、酒作りの道具やトリックアートなどのフォトスポットもあるので、親子でも楽しめそうです。また商品の販売だけでなく、有料で飲み比べが楽しめるバーコーナーも設置されているので、少しずつ味わって好みのお酒を選ぶことができますよ。
賀茂鶴酒造の通りを東側へ進むと現れるのが「福美人酒造」です。「美人の井戸」の水を使い、かつては「西条酒造学校」とも称されていました。遠目にも目立つ赤レンガの煙突に惹かれて訪れる方も少なくありません。そんなフォトジェニックな煙突がある「恵比寿庫」では、様々な展示を楽しむこともできます。
福美人酒造から南下し、西条酒蔵通りの最も東側にあるのが「賀茂泉酒造」です。こちらにはユニークな「お酒カフェ 酒泉館」が併設されています。賀茂泉酒造のお酒が常時20種類以上用意されていて、飲み比べが楽しめるだけでなく、酒まんじゅうや酒フルーツケーキといったスイーツ、美味しい仕込み水で淹れる珈琲などがいただけます。酒蔵巡りの最後に、ほっとひといきつける場所です。

酒蔵めぐりもいいけれど、じっくり日本酒を色々楽しみたい。そんな方には、年に一度のお楽しみ「西条酒まつり」もオススメです。酒蔵通りだけでなく、西条のメインストリート「ブールバール」や、市民の憩いのひろば「西条中央公園」に、西条だけでなく日本中の酒蔵のお酒が集まります。毎年10月に開催されますので、ぜひ今から予定しておいてくださいね。